バイリンガル教育の現実と難しさ【英語学習環境の整え方】

「子どもをバイリンガルに育てたい」と考える親御さんは結構いらっしゃいます。

しかし、バイリンガルに育てるには、長い年月をかけてコツコツとした親の努力が必要で挫折してしまう家庭を沢山見てきました。

 

我が家のように日本人と外国人の親を持つ家庭では、「自然とバイリンガルになるだろう」と期待されがちです。

ですが、実際にはそれほど単純ではありません。

 

学校が始まると、育っている国の言語だけに偏ってもう1か国の言葉は話さなくなる子がとても多いのです。

 

私は子どもをトリリンガル(日本語・英語・イタリア語)に育てた経験を元に、バイリンガル教育の「現実」と「難しさ」を身をもって知りました。

 

本記事では、そのリアルな体験を交えながら、バイリンガル教育を成功させるポイントをお伝えします。

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英語何からはじめる?

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「親の国籍」だけでは不十分

親のどちらかが外国人であれば、子どもをバイリンガルに育てるのは簡単と思われがちです。

しかし、実際には、家庭内でどの言語を「使い続けるか」。

そして、どれだけ子供と会話をする時間を取れるかが大切になってきます。

 

日本人のお母さんが日本語を子供と話していても、学校が始まると住んでいる国の言葉しか使わなくなってしまう子を沢山見てきました。

週1回の日本語学校へ通わせるだけでは日本語を話せるようにはなりません。

子どもがその言語に日常的に触れて話したいと思わないと語能力として定着しません。

 

環境づくりがすべて

バイリンガル教育を成功させるポイントは、「環境づくり」です。

1)一貫性のある言語ポリシー

 例:「パパとはイタリア語で話す」「家庭では日本語、学校ではイタリア語」「テレビを見る時は英語」

2)実践的なアウトプットの場

 単なる聞き流しではなく、話す・読む・書くの機会を設けること

特に一緒に本(日本語と英語)を一緒に読む事を続けていました。

 

買って良かったおすすめ本

何度も何度も読んだ本たち。

幼児の頃は一緒に読みますが、興味がある本は一人で読むようにもなります。

なので、子供が楽しいと思える本、その子のレベルに合った本を揃える事がポイントです。

ひらがなを覚えたら一人でも読める絵本

世界の偉人伝

漢字とひらがなで書かれているので、小さい子でも読める。

 

3)親自身の努力
 日々忙しくても、子どもと話す時間を設けることが大切です。

海外で日本語を話せるようにするには、どれだけ日本語で会話をする時間、一緒に本を読む時間を毎日続けることが大切です。

テレビを見たい時も、住んでいる国の言語ではない言語で見る習慣をつけることで、楽しんでいる時間も語学の勉強が出来ます。

 おすすめDVD・ブルーレイ

ネットフリックスなどでも映画を観る事が出来る時代です。

 しかし、DVDの利点は

 ・一時停止して少し戻ることが出来る

 ・チャプターごとに勉強出来る

 ・ネットフリックスなどのように次に観たいものが出て来るのを避ける事が出来る。

 

「またこれ見るの?」と飽きるほど見たDVD↓

 

言語習得は「環境 × 継続」です。

お子さんが好きな映画やアニメのDVDを購入して何度も何度も一緒に観る事で、耳から覚える事が出来ます。

 

途中で挫折してしまいそうになってしまう時には、頑張らずに少しずつ進めるのがコツです。

アイデンティティと葛藤

もう一つの現実は、子どもが迷う時があるということです。

 

例えば、ロシア人とイタリア人のハーフの子で、生まれた時からお母さんがずっとロシア語で話してきたのですが、子供はまったくロシア語を話しませんでした。

ところが、ある時、その子はロシア人とイタリア人のハーフの子がロシア語を話しているのを聞いて、ロシア語を話し始めたそうです。

なんで今まで話さなかったか聞いてみると、誰もロシア語を話していなかったので、自分だけ話すのはおかしいと思っていたそうです。

でも、他の人が話しているのを聞いて、話してもいいんだと思い話始めたのだとか。

 

子どもが「自分は他の人とは違う、どの文化に属しているのか」などと悩む時期があります。

この時、親が子どもの心の揺れを受け止め、「どちらもあなたの一部」と伝えられるかが大切です。

 

「完璧」を求めすぎない

バイリンガル教育に取り組むと、「語彙が少ない」「文法が不安定」など、どうしても他の子と比較してしまいがちです。

でも、焦るよりも現状を認めてゆっくり進める事が長続きするコツです。

 

私たち親が、「できない部分」より「育っている部分」に目を向けることで、子ども自身の言語への自信も育ちます。

 

おわりに

バイリンガル教育は、華やかなイメージとは裏腹に、地道で根気のいる取り組みです。

しかし、だからこそ、言語を通じて育まれる「柔軟な思考力」や「多様な価値観の理解」は、何ものにも代えがたい財産となります。

バイリンガルに育てるまでの道のりは長いです。

なので、気楽に楽しくコツコツと続けることがバイリンガルに育てるコツです。

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