🌍 ヨーロッパで気づいた「多言語が当たり前」の感覚
ヨーロッパで生活していると、2か国語・3か国語を当たり前のように話す子どもたちに出会うことがあります。
たとえば、イタリア北部の2か国語圏では、イタリア語とドイツ語がどちらも日常的に使われています。そうした地域で育った子どもたちは、自然と両方の言語を使いこなしています。
私自身、日本で育ち、中学校から英語を始めたことで「語学って難しい」「英語ができる人は特別」と思っていました。
でも、ふと気づいたんです。
日本で育った子は、みんな自然と日本語を話す。
イタリアの2か国語圏で育った子は、自然とイタリア語とドイツ語を話す。
つまり、言語は「いつ・どんな環境で育ったか」で自然に身につくものなんです。
マルチリンガルに育ててみて実感したのは、小さい頃から数か国語がある環境で育つと、大人になってから“勉強”として始めるより、ずっと楽に複数言語を習得できるということです。
~どの言語を選ぶ?いつまでに何を?の目安~
🌍 どの言語を選べばいいの?
おうち語学を始めようと思ったとき、
「まずは英語から」と考えるご家庭が多いかもしれません。
ですが実際は、「英語か他の言語か?」と深く考えるよりも、
“我が家にとって自然な言語は何か”を基準に選ぶことが大切です。
🌱 わが家の例:日本語+イタリア語+英語の3言語スタート
我が家では、生まれたときから日本語とイタリア語で話しかけていました。
どちらも家庭内に自然にある言語だったからです。
そして2歳から、英語の絵本や歌、声かけを少しずつ加えていきました。
英語は“勉強”ではなく、“もうひとつのことばの世界”として楽しく取り入れてきました。
👉 ポイントは、**「身近で続けやすい言語から、必要に応じて広げていく」**こと。
最初に完璧な計画を立てなくても大丈夫です。
このようにすることで、読者に「英語に限らなくていいんだ」「自然体でいいんだ」と安心感を与えられますし、英語以外の言語育児にも前向きになれる流れを作れます。
🧭 言語選びのチェックポイント
✅ 家族や親戚に話者がいる/接点がある
✅ 将来子どもがその言語圏と関わりそう(旅行・留学など)
✅ 自分自身が学んでみたい・子どもと一緒にやってみたいと思えるか
✅ 日本語と音の系統が違うもの(英語、フランス語など)だと発音の幅が広がる
✅ 教材や情報が手に入りやすい(初心者なら英語が始めやすい)
✨ 英語は“入り口”としておすすめ
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教材・音源・動画・絵本などのリソースが豊富
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英語をベースに、他言語へのステップアップがしやすい
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将来的な進学・仕事など、活用場面が多い
まずは英語で耳を育て、次の言語に広げていくのも良い方法です。
🎯 目標設定の考え方:「何歳で何ができたらいい?」
おうち語学では、まずはテストや級の取得を目標にしないで楽しむことを優先します。
大切なのは、「日常生活の中で言語に触れる習慣をつくること」。
とはいえ、ある程度の目安があると続けやすくなります。
以下に、年齢ごとの「ゆるやかなゴール」をご紹介します。
📅 目標イメージ
年齢 | 目標の例 | ポイント |
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0~2歳 | 音・リズム・語感に慣れる(歌・簡単な絵本など) | 毎日“耳に入れる”だけでOK |
2~4歳 | 簡単なフレーズや歌を口ずさめるようになる | インプット中心/言葉が出てきたらラッキー |
5~6歳 | 自分から短い英語で話しかけてくる(まだインプットの状態の子もいるので、焦らない)/簡単な英語絵本を理解できる | 毎日少しでも続けていると大きな差が出る |
小学生以降 | 自分の好きな分野で英語を活用する(英語のマンガ・映画・ゲームなど) | 英語で「好き」を深めるフェーズ/楽しみながら自発的に触れる力が育つ時期 |
👉 “勉強させる”のではなく、“英語のある生活”を続けることが最大の目標です。
📌 わが家の場合(実例)
我が家では生まれた時からイタリア語、日本語で話しかけていました。
2歳から英語の音環境を少しずつ始めましたが、
「何歳で話せるようにさせよう」といった明確な期限は設けませんでした。
その代わりに意識していたのは、次のようなことです:
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英語の絵本を「楽しめる」ようになったらOK
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自分から「英語で言ってみたい」と思える場面が増えてきたら十分
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発音や文法よりも「英語が好き」が最優先
- 英語を分かる事で、日本語では出来ない事も出来ることがあることを知る
まとめ:「続けられる言語」+「ゆるいゴール設定」が成功のコツ
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言語は、“親が無理なく付き合えるか”も大事な選び方
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完璧な計画より、「毎日ちょっとずつ」の方が力になる
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年齢別の“できたらいいな”の目安があると、モチベーション維持にも◎
おうち語学は、途中で方向転換してもOKです。
子どもの様子を見ながら、柔軟に続けていきましょう!